カール・テオ・ドライヤーの特集上映をしている。
裁かるるジャンヌを久しぶりに見たのだが、前回見たものとはヴァージョンが違ったようだ。今回見たのは1985年にデンマークでみつかったというプリント。これが一番完全なものに近いようだ。前回見たときにはなかったラストの群集の暴動シーンなどはそれまでの映像のタッチとは全く違ったもので興奮した。
俳優の表情、表皮をめぐってアングルを探究するこの映画には貪欲を超えた恐ろしいばかりの執着、視覚の限界、限界ある故の可能性、白の再現、アントナン・アルトー