両側に気をつけろ

takeshis'を見た。北野武が、フェリーニや、ゴダールほどは難しくない映画だと語ったそうだ。フェリーニの「81/2」や、「ゴダールの右側に気をつけろ」を思い起こす映画であるが、確かに難しいこともなく、丁寧に説明のある映画だった。フェリーニの「81/2」を評して、マストロヤンニの傍にフェリーニ自身を登場させなかったことがこの映画の欠点だと言う北野武は、丁寧に、北野武を演じる北野武の傍にもうひとり北野を登場させもする。
北野武が汚いアパートで目を覚まし水を飲むショットの強度。
今日の日本でこのようなショットを撮ることが出来るのは北野武だけであろうことは間違いのない事実であり、そのことを享受出来ることは素直に嬉しく思う。