シチリア!

ストローブ=ユイレ
シチリアで小津を思う。
大分前にぺドロ・コスタの特集上映でこの映画の編集をしているストローブ・ユイレのドキュメンタリーを見ていたことも有り、不思議な感覚であった。冒頭歌声からこの映画ははじまる。歌。ストローブ・ユイレの映画では台詞回し、俳優の声が音響的に非常に心地よいのだが、冒頭の歌からオレンジ売りの話声、シチリア訛りなのだろうか、素人であろうこの人物の動きはぎこちないが、台詞回し、抑揚には不思議な魅力が有る。ぺドロ・コスタのドキュメンタリーを見ていたものにはこのリズムがストローブ・ユイレの厳密な編集によってもたらされていることがわかる。
現像処理で白く飛ばした外の景色。
部屋の中でニシンを焼く。暗い部屋の中に外からの強い陽射しが細く差し込む。
ウ゛ァンダの部屋