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森山 新宿 荒木 
森山 新宿 荒木 これらの固有名詞はあくまでも並列である。山手線でいうと代々木 新宿 新大久保といったところか。
初台オペラシティでこのように題された展覧会が開かれている。残念ながらこの企画には緊張感が全く感じラレナイばかりか、森山、新宿、荒木それぞれの侮辱ともいえるものでさえある。森山、荒木はともかく、ひどすぎる、新宿を侮辱するなんて!
森山 新宿 荒木 あまりにも紋切り型ではまりすぎてしまうこの3つの固有名詞を果敢にも並べてみた勇気は評価に値するかもしれない。しかしこの展覧会はその紋切り型をその作品が裏切ってくれるようなものではなく(そのことを私は期待していたのだが)、まさにそれを裏付けるものになってしまっていた。
そこで見られた写真は、森山、荒木の撮る新宿と聞いておぼろげに連想されるようなイメージに反発してくる力学はなく、そのイメージに沿って流れていってしまう。その流れを引き止めるように写真の数が多かったり、一枚一枚が大きかったりと物理的には量感に溢れたものであっても、すでにその重みは流れを加速させるものにしかならず