ストローブ=ユイレ続き

引き続きストローブ=ユイレについて
違和ー異和感の導入について

映画、その他の形式についても同様だが、なにかを表象するとなると、映画、写真などの形式においては特に対象の記録→再現の過程を経るものになる。しかしそこで記録し再現された対象を見るものはあたかもそれが現在進行形の姿のようにとえらえてしまう。
ストローブ=ユイレの映画で扱われる題材は古代のものであったり、近過去のものであったりするのだが、いずれにしても映画が撮られる時制とは必然的に異なるものである。そこで敢えて見るものを映画の撮られた時制に沿わせるのではなく、映画の撮られている時制を意識させるような映像、音響の端緒を隠す事なくあらわにしている。